
「よーし、補助金を申請するぞ!」と意気込んで、公募要領のPDFファイルを開いた瞬間、そのページ数と文字の多さに、そっとファイルを閉じてしまった…そんな経験はありませんか?
数十ページにも及ぶ、専門用語だらけの公募要領。真面目に1ページ目から読もうとすると、途中で何が重要なのか分からなくなり、時間だけが過ぎていきます。
実は、公募要領の読解で沼にハマる人ほど、「読み方」の順番を間違えています。
この記事では、あなたの貴重な時間を無駄にしないため、膨大な資料から本当に必要な「3つの情報」だけを効率的に抜き出す、逆転の発想の読解術を解説します。
なぜ、まじめに読む人ほど「沼」にハマるのか?
公募要領の読解に失敗する、最も典型的なパターン。それは、「公募要領を読んでから、自社の事業計画を考える」という順番で進めてしまうことです。
「どんな事業が対象になるんだろう?」「どんな経費が使えるのかな?」と、情報収集から始めてしまうと、公募要領の膨大な情報量に振り回され、結局「補助金に採択されること」が目的化した、軸のない事業計画が出来上がってしまいます。これでは、本末転倒です。
“逆算”で読むのが最短ルート ― 最初に確立すべき「自社の事業計画」
公募要領を効率的に読み解く最大のコツは、「読む前に、勝負を決めておく」ことです。
つまり、公募要領を開く前に、まずあなた自身の言葉で、以下の3つの問いに対する「答え(=事業戦略の骨子)」を明確に用意しておくのです。
- 【WHY】なぜ、この事業をやるのか?(例:地域の食料品店として、高齢者の買い物難民問題を解決したい)
- 【WHAT】そのために、具体的に何に投資するのか?(例:即日配達用の保冷機能付き軽バンを1台導入し、ネット注文システムを構築する)
- 【HOW】その投資で、どうやって収益を上げるのか?(例:月額制の宅配サービスを展開し、初年度で会員100名、売上XXX万円を目指す)
この「自社の戦略」という、強力な”フィルター”を持って初めて、公募要領の読解という「答え合わせ」のステージに進むことができます。
膨大な資料から抜き出すべき「3つの情報」
自社の戦略というフィルターがあれば、数十ページある公募要領も、ただの「検索対象」に変わります。あなたが探し出すべき情報は、以下の3種類だけです。
- 「参加資格」に関する情報 まず確認すべきは、「そもそも、この補助金レースに参加できるのか?」という点です。
・「対象者」の項目を見て、自社の業種や資本金、従業員規模が要件を満たしているか?
・「補助対象事業」の項目を見て、STEP2で立てた自社の計画(WHY)が、補助金の趣旨と合致しているか? ここでNOであれば、それ以上読み進める必要はありません。最も時間を節約できるポイントです。 - 「経費」に関する情報 次に、「計画している投資(WHAT)は、お金の面で支援してもらえるのか?」を確認します。
・「補助対象経費」の項目を見て、購入予定の軽バンや、システム構築費が対象になるか?
・「補助率・補助上限額」を見て、自己資金はいくら必要になるか? これにより、具体的な資金計画を固めることができます。 - 「審査項目」と「必要書類」に関する情報 最後に、「どうすれば、審査員に計画の価値を伝えられるか?」という視点で情報を抜き出します。
・「審査項目・加点項目」を見て、計画のどの部分(例:革新性、成長性)を、事業計画書で特に手厚くアピールすべきかを知る。
・「提出書類一覧」を見て、申請に必要な書類(例:gBizID、見積書、決算書など)をリストアップし、準備に取り掛かる。
まとめ
補助金公募要領の読解は、闇雲に読み進める「読書」ではありません。自社の戦略という地図を片手に、必要な情報だけを探し出す「宝探し」です。
「戦略を立てる」→「答え合わせのために、公募要領を読む」
この順番を徹底するだけで、あなたの時間は劇的に節約され、かつ、補助金採択の本質である「事業計画の質」を高めることに、エネルギーを集中させることができるのです。


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