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【補助金採択後】「やりっぱなし」が一番怖い。事業の成否を分ける“効果測定”とKPI設定の技術

補助金を活用して、新しい機械を導入した。ウェブサイトもリニューアルした。しかし、一年後…。
「なんとなく忙しくなった気はするが、本当に儲かっているのだろうか?」「この投資は、正しかったのだろうか?」

もし、あなたの答えが「分からない」だとしたら、それは非常に危険な兆候です。
補助金事業における最大の失敗は、計画を「やりっぱなし」にしてしまうこと。つまり、効果測定を怠ることです。

この記事では、事業計画という名の航海図を、絵に描いた餅で終わらせないための「計画管理」、そして、その羅針盤となる「KPI設定」の重要性について解説します。

なぜ「効果測定」が、補助金事業の“命綱”なのか?

補助金を活用した事業において、効果測定がなぜ不可欠なのか。理由は2つあります。

対外的な理由:国との「約束」を果たすため 「年次報告」などで、あなたは国に対して、事業の成果を報告する義務があります。その際、「頑張っています」という精神論は通用しません。「事業計画書で約束した通り、付加価値額がXX%向上しました」という、客観的な“数字”で成果を示す必要があります。


内的な理由:自社の「現在地」を把握するため こちらの方が、より重要です。計画通りに進んでいるのか、いないのか。もし進んでいないなら、その原因はどこにあるのか。それを把握できていなければ、舵を切り直すことすらできません。効果測定なき事業運営は、計器を見ずに、勘だけで飛行機を操縦するようなもの。補助金採択後の「販売不振」という墜落は、目前です。

2. KPIとは?― 計画の“健康状態”を示す「体温計」

では、具体的にどうやって効果を測定すれば良いのでしょうか。
そのために設定するのが「KPI(重要業績評価指標)」です。
難しく考える必要はありません。計画の“健康状態”を測るための、「体温計」だと考えてください。

私たちFSPでは、戦略策定の最終段階で、クライアントと共に「サクセス・ダッシュボード」を作成します。
これは、今回の挑戦で、特に重要ないくつかのKPIを「見える化」した、事業のコックピットです。

KPI設定の具体例

  • 採用の課題を解決したいなら:「求人への有資格応募者数」「入社1年後の社員定着率
  • 集客の課題を解決したいなら:「ウェブサイトからの問い合わせ件数」「リード転換率」「顧客生涯価値(LTV)」
  • 生産性の課題を解決したいなら:「従業員一人当たりの付加価値額」「製品一つの製造リードタイム

重要なのは、高すぎる目標を並べることではありません。「今回の投資が、本当にこの数字の変化に繋がるか?」を考え抜き、具体的で、測定可能で、意味のある指標を、3〜5つ程度に絞り込むことです。

「計画管理」の重要性 ― KPIは、“測って終わり”ではない

最高のKPIを設定しても、それを定期的に確認し、次のアクションに繋げなければ、何の意味もありません。
KPIという体温計で熱を測ったら、「平熱か?」「熱があるなら、薬を飲むべきか?」と、“判断”し、“行動”すること。それこそが「計画管理」です。

FSPが推奨する計画管理術

  1. FSPが提供するような「プロジェクト管理ダッシュボード」を使い、月に一度、あるいは四半期に一度、「KPI確認会議」を、あらかじめスケジュールに組み込んでしまいます。
  2. その会議では、ただ数字を眺めるのではなく、「なぜ、この数字になったのか?」「計画との差は何か?」「来月、何をすべきか?」を、チームで議論します。
  3. そして、次の会議までの「アクションプラン」を決め、実行する。

この「計測→分析→行動」のサイクルを回し続けること。
これこそが、計画を絵に描いた餅で終わらせず、着実に成果へと繋げる、唯一の道です。

まとめ

補助金の採択は、ゴールテープではありません。それは、壮大な実験の開始を告げる、スタートの号砲です。
その実験が成功したかどうかは、効果測定という客観的な「結果」でしか判断できません。
KPIという「体温計」を正しく設定し、「計画管理」という名の日々の健康診断を怠らないこと。面倒に思えるかもしれませんが、その地道な取り組みこそが、「やりっぱなし」という最も怖い失敗から、あなたの会社を守る、最大の武器となるのです。

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