Skip to content

【組織戦略】その目標管理(MBO)、“期末の作文”になっていませんか?魂のこもった目標設定、3つのコツ

期末が近づき、慌てて一年前の「目標管理シート」を引っ張り出す。上司も部下も、そのほとんど忘れていた目標に対して、必死でつじつまを合わせるような「作文」を書き、当たり障りのない面談をこなす…。
あなたの会社では、目標管理制度(MBO)が、そんな○○年に一度の、形骸化した“儀式”になってしまってはいないでしょうか。多くの経営者が、このMBOの「制度疲れ」に悩み、組織の進むべき方向を示す『価値の旗』を見失いがちです。
本来、目標管理とは、社員の成長を促し、組織を同じ未来へと導く、極めて強力なエンジンのはずです。この記事では、そのエンジンを再点火するための、魂のこもった目標設定の3つのコツを解説します。

なぜ、立派な「目標管理制度」が形骸化してしまうのか?

その原因は、主に3つあります。

  • 会社の「ビジョン」と個人の「目標」が分断されているから
    会社がどこへ向かっているのか、その大きな「目的地(ビジョン)」が共有されていない。そのため、社員は、自分の目の前の目標が一体何に繋がっているのか、その「意味」を感じられないのです。
  • 上司から一方的に目標が「命令」されているから
    目標が部下との対話なく、トップダウンで与えられる。これでは、部下は目標を「自分ごと」として捉えられず、「やらされ仕事」のノルマでしかなくなってしまいます。
  • 「立てて、終わり」になっているから
    期初に目標を立てたきり、期末まで誰もそのシートを見返さない。日々の業務の中で全く活用されていないため、存在そのものが忘れ去られてしまうのです。

“魂”を吹き込む、本当に機能する目標設定の「3つのコツ」

では、どうすれば、魂のこもった、本当に機能する目標設定ができるのでしょうか。

コツ①:「会社の“北極星”」から、自分の“コンパス”を合わせる
まず、全ての目標設定は、会社の揺るぎない「ビジョン(=想いの糸)」から始まります。上司は、目標設定の面談の冒頭で、必ずこう語りかけるべきです。「今期、我が社はこの北極星に向かって進む。その中で、私たちの部署はこの役割を担う。それを踏まえた上で、君の今期のミッションを一緒に考えよう」と。会社の「大きな物語」と、個人の「日々の仕事」が繋がった瞬間、目標は初めて意味を持ち始めます。

コツ②:「命令」ではなく、「対話」で目標を“共創”する
次に、上司は目標を「命令」してはいけません。部下との「対話」を通じて、共に創り上げるのです。

  • 上司が提示するもの: 会社のビジョンに基づいた、「チームとして達成してほしい成果(What)」
  • 部下が提示するもの: 自らの成長したい方向性や、挑戦したいこと(Will)

この、会社の「What」と、個人の「Will」が重なり合う最適なポイントを、対話を通じて見つけ出す。この“共創”のプロセスが、部下の目標に対する圧倒的な「当事者意識」を育むのです。

コツ③:「評価」のためではなく、「成長」のために目標を“活用”する

そして、最も重要なこと。それは、目標管理シートを、期末の「評価」のためだけの道具にしないことです。それは、部下の「成長」を支援するための、“コーチング・ツール”なのです。月に一度の1on1ミーティングで、そのシートを一緒に開きましょう。
「目標に対して、今どの辺りにいるかな?」「何か困っていることはないか?」「この目標、今の状況に合わせて、少し修正しようか?」
この、継続的な「対話」と「軌道修正」が、目標を単なる“静的なノルマ”から、“生きた、道しるべ”へと変えていくのです。

まとめ

形骸化した目標管理(MBO)は、トップダウンで分断された、年に一度の「作文」です。
本当に機能する目標管理とは、ビジョンを起点に、対話を通じて共創され、日々の成長のために活用され続ける「コミュニケーション・ツール」です。
あなたの会社の目標管理制度に、もう一度、“魂”を吹き込んでみませんか。その、魂のこもった目標が、社員一人ひとりを、そして組織全体を、力強く、同じ未来へと導いてくれるはずです。

自社の本当の課題を専門家と共に整理し、未来への確かな一歩を踏み出したいとお考えではありませんか? 私たちFLAG-SHIFT-PROJECTは、ブランディングによる「稼ぐ力」の構築と、補助金を活用した「賢い資金調達」を両輪で支援し、貴社の持続的な成長を実現する唯一のパートナーです 。

まずは「無料個別戦略診断」で、
現状と可能性を客観的に見つめ直すことから始めてみましょう 。