「最高のAさんと、最高のBさんを、同じチームにすれば、最高のアウトプットが生まれるはずだ」
多くの経営者が、そう信じています。しかし、もし、それが全くの“幻想”だとしたら…?
世界最高峰の頭脳が集まるGoogle社も、かつてはそう信じていました。しかし、社内の何百ものチームを数年間にわたって徹底的にデータ分析した結果、彼らがたどり着いたのは、全く別の“答え”でした。
チームの成果を決めるのは、個々のメンバーの「才能」の総和ではなかったのです。この記事では、Googleが解き明かした、「最強のチーム」を創る5つの普遍的な要素について、解説します。
Googleが数年間の歳月をかけて導き出した“答え”
この調査は、「プロジェクト・アリストテレス」と名付けられました。「全体は、部分の総和に勝る」という古代ギリシャの哲学者の言葉から名付けられたこのプロジェクトは、「個人の能力を超えたチームの力を生み出すものは何か?」を解き明かすことを目的としていました。
そして、彼らが発見したチームの生産性を高める5つの要素は、重要度の低いものから順に、以下の通りです。
「最強のチーム」を創る、5つの要素
要素⑤:仕事のインパクト(Impact)
「私たちの仕事は、社会や会社の役に立っている」とチームのメンバーが主観的に感じられていること。
- FSPの視点:これは、経営者が会社の「ビジョン」を明確に示し、共有することで生まれます。自分たちの仕事が、どんな大きな未来に繋がっているのか。その“物語”が、日々の業務にインパクトを与えるのです。
要素④:仕事の意味(Meaning)
その仕事が、チームのメンバー一人ひとりにとって、個人的に価値のあるものだと感じられていること。
- FSPの視点:これは、会社の「パーパス(想いの糸)」と個人の「価値観」が結びついた時に生まれます。上司が1on1ミーティングなどを通じて、部下一人ひとりのキャリアや人生の目標を理解し、会社の仕事との接点を見出す、丁寧な「対話」が不可欠です。
要素③:構造と明確さ(Structure & Clarity)
チームの役割、計画、そしてゴールが誰にとっても明確であること。
- FSPの視点:これは、まさにFSPが得意とする「段取り術」の世界です。誰が、何を、いつまでにやるのか。その「計画管理」が明確であること。そして、会社全体としての「経営計画書」が具体的で分かりやすいことが基盤となります。
要素②:相互信頼(Dependability)
「このチームの仲間は、お互いに最後まで責任を持って、質の高い仕事をやり遂げてくれる」と信じられること。
- FSPの視点:この信頼は、社員一人ひとりが会社の「行動指針(クレド)」を深く理解し、実践することで生まれます。共通の“ルール”と“価値観”があるからこそ、安心して背中を預けられるのです。
そして、最も重要な要素が、これです。
要素①:心理的安全性(Psychological Safety)
「このチームの中では、こんな初歩的な質問をしたり、突飛なアイデアを言ったり、あるいは、失敗を正直に告白したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりはしない」と、チームの全員が確信している状態。
- FSPの視点:これこそが、私たちが繰り返し、その重要性を訴えてきた「心理的安全性」です。この絶対的な「安心感」という土壌があって初めて、他の4つの要素も健全に育っていくのです。
まとめ
Googleのこの画期的な調査が、私たちに教えてくれたこと。 それは、「最強のチーム」とは、スーパーマンの集団では決してない、ということです。
それは、 明確な「目的」と「計画」を持ち、互いに「信頼」し合い、そして、何よりも「何を言っても大丈夫だ」という「安心感」に満ちている。
そんな、ごく当たり前の、しかし実現の極めて難しい、人間的なチームのことなのです。 そして、これら5つの要素は、全て、私たちFSPが、クライアントと共に創り上げようとしている、「ブランド」の構成要素そのものなのです。
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