
「うちは、ちゃんとしたWebサイトがあるから、ネット対策は大丈夫」
多くの中小企業経営者様が、そう考えているかもしれません。
しかし、ここで一つ、厳しい質問をさせてください。
「そのWebサイトは、この一ヶ月で、何件の“新しい問い合わせ”を生み出しましたか?」
もし、その答えが「ゼロ」、あるいは、それに近い数字なのであれば、残念ながら、あなたの会社のWebサイトは、ただインターネット上に存在するだけの、高価な“置物”と化してしまっています。
この記事では、あなたの会社のWebサイトを、単なる“置物”から、見込み客を惹きつけてやまない“集客装置”へと生まれ変わらせるための、情報発信の3つの基本を解説します。
1. Webサイトは「24時間働く、無給の営業マン」である
まず、Webサイトに対する、根本的な考え方を変える必要があります。
Webサイトは、会社の住所や電話番号が書かれた、オンライン上の「パンフレット」ではありません。
それは、24時間365日、文句も言わずに働き続ける、あなたの会社にとって
最も忠実で、最も有能な「営業マン」なのです。
この営業マンの仕事は、
- 会社の前に興味を持ってくれた人(=見込み客)を、惹きつけ、
- その人が抱える悩みや課題に、親身に耳を傾け、
- 「私たちなら、その悩みを解決できますよ」と、信頼関係を築き、
- 最終的に、「もっと詳しい話を聞かせてほしい」と、次の行動を促すこと。
あなたの会社のWebサイトは、この「営業マン」としての役割を、果たせているでしょうか。
“置物サイト”を“集客装置”に変える、3つの基本ステップ
では、どうすれば、この営業マンを、もっと活躍させられるのでしょうか。そのための基本ステップは、3つです。
STEP 1:たった一人の「理想の顧客」に向けて、語りかける
多くのWebサイトが失敗する最大の理由は、「すべての人」に向けて、当たり障りのない情報を発信しようとすることです。その結果、誰の心にも響かない、退屈なサイトになってしまいます。
まずやるべきは、あなたの会社が、本当に助けたい、本当に仲間になってほしい、たった一人の「理想の顧客像(ペルソナ)」を、明確に定義することです。そして、その一人に向けて、手紙を書くように、サイト上のあらゆる言葉を、紡いでいくのです。これが、FSPの思想の核である「届け方の糸」の第一歩です。
STEP 2:売り込みではなく、「お役立ち情報」を発信する
その理想の顧客は、今、どんなことで悩み、どんな情報を探しているでしょうか。
あなたのWebサイトは、「私たちの商品は、こんなに素晴らしいです!」という、
一方的な“売り込み”ばかりになっていませんか?
見込み客が本当に求めているのは、売り込みではなく、自らの悩みを解決してくれる「専門家からの、信頼できるアドバイス」です。あなたの会社が持つ専門知識やノウハウを、ブログ記事や、お役立ち資料といった形で、惜しみなく発信し続けましょう。この「お役立ち情報」こそが、見込み客との間に、信頼という名の“橋”を架けるのです。
STEP 3:必ず「次の行動」への“道しるべ”を用意する
あなたのサイトを訪れ、「この記事は、とても勉強になったな」と感じた見込み客。
しかし、そのページに、次に何をすれば良いのかの“道しるべ”がなければ、彼らは、ただ満足して、
静かにサイトを去っていくだけです。
全てのページの最後に、必ず、「次にとってほしい行動(Call To Action)」を、明確に、そして魅力的に提示しましょう。 「より詳しい資料は、こちらからダウンロードできます」
「無料の個別相談会に、申し込んでみませんか?」
「まずはお気軽に、お問い合わせください」
この道しるべがあって初めて、見込み客は、あなたの会社の「顧客」へと、次のステップを踏み出せるのです。
まとめ
Webサイトは、一度作って終わり、ではありません。
それは、あなたの会社の理念や価値を、未来のお客様へと届け続けるための、生き物です。
「誰に、何を伝え、どう行動してほしいのか」
この、マーケティングの基本に立ち返り、あなたの会社のWebサイトという、最も有能な営業マンを、今日から育て直してみませんか。その地道な取り組みが、やがて、あなたの会社に、質の高い見込み客という、大きな果実をもたらしてくれるはずです。


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